第5節 デジタル化・DX
本節では、中小企業・小規模事業者におけるデジタル化・DX 48 の取組状況について確認する。
第1-1-41図は、デジタル化の取組段階 49 を見たものである。これを見ると、2024年は、2023年に実施したアンケート調査(以下、「2023年調査 50 」という。)の結果に比べて「段階1」(「紙
や口頭による業務が中心で、デジタル化が図られていない状態」)と回答する事業者の割合が大きく減少していることが分かる 51 。他方で、デジタル化に取り組めていない中小企業・小規模事業者も一定数存在しており、DXの実現に向けても、更なるデジタル化の進展が期待される。
第1-1-41図 デジタル化の取組段階
| 年 | 段階4 | 段階3 | 段階2 | 段階1 |
|---|---|---|---|---|
|
2023年
(n=5,309) |
6.9% | 26.9% | 35.4% | 30.8% |
|
2024年
(n=24,588) |
3.2% | 32.0% | 52.3% | 12.5% |
資料:(株)帝国データバンク「令和6年度中小企業の経営課題と事業活動に関する調査」「中小企業が直面する外部環境の変化に関する調査」
(注)デジタル化の取組段階については、以下のとおり。
段階4:デジタル化によるビジネスモデルの変革や競争力強化に取り組んでいる状態
段階3:デジタル化による業務効率化やデータ分析に取り組んでいる状態
段階2:アナログな状況からデジタルツールを利用した業務環境に移行している状態
段階1:紙や口頭による業務が中心で、デジタル化が図られていない状態
48 ここでDXとは、「デジタル・トランスフォーメーション」の略称であり、「顧客視点で新たな価値を創出していくために、ビジネスモデルや企業文化の変革に取り組むこと」を指す。
49 各取組段階は、以下のとおりに大別されている。
段階4:デジタル化によるビジネスモデルの変革や競争力強化に取り組んでいる状態
(例)システム上で蓄積したデータを活用して販路拡大、新商品開発を実践している
段階3:デジタル化による業務効率化やデータ分析に取り組んでいる状態
(例)売上高・顧客情報や在庫情報などをシステムで管理しながら、業務フローの見直しを行っている
段階2:アナログな状況からデジタルツールを利用した業務環境に移行している状態
(例)電子メールの利用や会計業務における電子処理など、業務でデジタルツールを利用している
段階1:紙や口頭による業務が中心で、デジタル化が図られていない状態
50 (株)帝国データバンク「中小企業が直面する外部環境の変化に関する調査」:(株)帝国データバンクが2023年11月から12月にかけて、全国29,491社の中小企業を対象にアンケート調査を実施【有効回答数:6,255社、回収率21.2%】。
51 2023年、2024年共にサンプル調査であり、調査間で母集団が異なるため、回答割合を一概には比較できないことに留意が必要。