④ガバナンス体制の強化と経営の透明性を高める取組

第2-2-19図を見ると、企業規模を拡大するに当たって、重要と考えている組織・人材戦略として「ガバナンスの強化」と回答する事業者が一定数存在することが分かる。「ガバナンスの強化」と回答している事業者の割合は、スケールが大きくなるほど高まっていることから、比較的大規模な事業者における課題の一つであると考えられる。

ガバナンス体制について分析を進めるに当たっ

て、最初に、利害関係者について確認していく。第2-2-23図は、経営判断において、その意見を重視する利害関係者をスケール別に確認したものである。これを見ると、いずれの利害関係者においても、スケールが大きくなるほど「強く重視する」又は「ある程度重視する」と回答した割合が高くなる傾向がうかがえる。このことから、スケールアップに当たっては、より利害関係者を意識した経営に取り組む必要があり、ガバナンス体制を強化し、経営の透明性を高めることが重要であると考えられる 32

32 2018年版中小企業白書第1部第4章第3節では、取締役会の設置といった組織的な意思決定構造の整備や、決算情報等の情報開示や経営計画の策定、管理会計の取組について、従業員規模が大きいほどそれらの整備・取組が進んでいる状況を確認した上で、「企業の成長とともに、これら外部からの規律付けや経営体制といった統治構造を整備していくことで、企業の投資活動が促進され、生産性を向上させながら健全な成長をしていくと考えられよう」と示唆している。