第2-2-67図は、実施したM&Aの評価別に、PMIで重点的に実施した取組を見たものである。これを見ると、「想定以上の効果が得られた」と回答した事業者は、「想定した効果が得られなかった」と回答した事業者に比べ、「相手先経営者とのコミュニケーションを通じた相互理解」、「相手先従業員とのコミュニケーションを通じた
相互理解」、「相手先従業員の雇用継続の保証を表明」と回答した割合が高いことが分かる。M&Aの実施に当たっては、まずは買収先の働き手との相互理解や雇用保証といったPMIの取組を重点的に実施し、働き手のエンゲージメントを高めていくことが重要である可能性がある。
第2-2-67図 重点的に実施したPMIの取組(実施したM&Aの評価別)
| 取組項目 | 想定以上の効果が得られた (n=857) | 想定した効果が得られなかった (n=253) |
|---|---|---|
| 相手先経営者とのコミュニケーションを通じた相互理解 | 62.1% | 53.4% |
| 相手先従業員とのコミュニケーションを通じた相互理解 | 56.9% | 49.8% |
| 相手先従業員の雇用継続の保証を表明 | 44.5% | 36.8% |
| 財務・会計の統合 | 24.3% | 15.8% |
| 相手先への経営幹部の派遣 | 23.6% | 20.2% |
| 相手先事業の収益改善 | 22.3% | 26.9% |
| 人事・労務の統合 | 20.8% | 17.4% |
| 社内システムの統合 | 20.4% | 14.2% |
| その他 | 1.1% | 2.0% |
| 特にない | 5.5% | 9.9% |
Horizontal bar chart comparing PMI initiatives between two groups of M&A evaluators. The left group (n=857) for 'Exceeded expectations' shows higher percentages for communication and employment guarantee initiatives compared to the right group (n=253) for 'Did not meet expectations'.
資料:(株)帝国データバンク「令和6年度中小企業の経営課題と事業活動に関する調査」
(注)1.組織形態について「法人」と回答した事業者に聞いたもの。
2.直近5年間程度において、他社又は他社事業を買収(M&A)したと回答した事業者に聞いたもの。なお、「他社の買収」とは議決権過半数に当たる株式を取得すること、「他社事業の買収」とは事業譲受のことと定義している。いずれも有償・無償かは問わない。
3.「実施したM&Aの評価」は、自社事業に最もプラスの効果を及ぼしたと思うM&Aについて聞いたもの。「想定以上の効果が得られた」とは、「想定を超える効果が得られた」、「想定した効果が得られた」と回答した事業者の合計。「分からない」と回答した事業者を除く。
4.複数回答のため、合計は必ずしも100%にならない。